Saturday, March 17, 2018

ホドラー展散歩


ジュネーヴ美術歴史博物館で「ホドラー1918-2018」をやっている。


今年はスイスの国民的画家と言われるホドラーの没後100周年なので、あちこちでホドラー展が企画されている。ベルン美術館や秋にはタヴェル館などでも開かれる。

ホドラーの作品はスイス各地の美術館にたくさんあるので、かなり見てきた。2014年には上野の国立西洋美術館でホドラー展があったので、これも見た。

1853年にベルンで生まれたホドラーは幼くして家族を失い、徒弟修行に出たが、やがて絵画を学ぶためにジュネーヴに出てカラーメを模写したという。1874年から画家として認められ始めたので、若くして成功したと言えるかもしれない。国際的にブレイクしたのは、1891年の「夜」が地元では展示拒否に会いながら、パリで評価されてからだ。1918年、ジュネーヴ名誉市民として亡くなった。お墓は市内の墓地にある。2014年夏に友人をジュネーヴで亡くしたときに行った斎場・墓地にホドラーのお墓があるのを見つけた。

ジュネーヴ美術歴史博物館の常設展示を入れ替えるとともに、一番最後の一部屋がホドラーだった。15~16世紀の宗教画に始まり、19世紀の西洋美術とスイス美術の主要作品が並ぶ。デチィデ、カラーメなど、他方で印象派。スイスの美術家も、アルベルト・ジャコメティ、ジョバンニ・ジャコメティ、バロットン、アリス・ベイリーなど。一通り見た上で、ホドラーだ。特にカラーメを模写して画家となったホドラーなので、こうして並べてもらえるとわかりやすい。上野のホドラー展はホドラーしか展示しないので。

ホドラーの作品は40点弱。風景画(レマン湖等)、肖像画、自画像。他方、ジュネーヴ美術歴史博物館の階段・廊下にはもともとホドラーの壁画がど~~んとある。