Saturday, August 29, 2015

戦争をさせない1000人委員会の戦争法批判新書

戦争をさせない1000人委員会編『すぐにわかる戦争法=安保法制ってなに?』(七つ森書館)
1冊で4度おいしい本だ。
7人委員会とか、15人委員会と言うのは聞いたことがあったが、1000人委員会と言うのは初耳だった。「1001人目以下を排除するのか」と冗談を言ったこともあったが、憲法学者、弁護士をはじめさまざまな市民が協力して、戦争法案批判の論陣を張り、集会を開き、声明を出してきた。今回はコンパクトな新書サイズの本を出した。みなで読んで、運動の力にしようと言えるサイズだ。
第1章「戦争法ってなに?」は解説編で、戦争法(飯島滋明)、グレーゾーン、集団的自衛権(清水雅彦)、ガイドライン(前田哲男)、沖縄の問題(高良鉄美)、アフガニスタンの状況(清末愛砂)などを分かりやすく提示する。
第2章「私たちも戦争法に反対します!」では、青井美帆、雨宮処凛、上野千鶴子、小山内美江子、鎌田慧、小室等、佐高信、菅原文太、なかにし礼、山口二郎の発言を収録している。レディーファーストかと思ったら、アイウエオ順だった。菅原文太のラストメッセージ、心して読んだ。
さらに、第3章「憲法と平和を考えよう」では、高橋哲哉、浦田一郎、高良鉄美、落合恵子が平和について論じている。平和をつくると言う観点があればもっと良かった。
第4章「最高裁判決Q&A」では内田雅敏が論じている。最後に内田は、民衆の安全保障を説き、日本の「平和資源」を壊すなと訴えている。