Wednesday, June 19, 2013

ヘイト・スピーチ処罰実例(11)

ウクライナ政府が人種差別撤廃委員会に提出した報告書(CERD/C/UKR/19-21. 23 September 2010)によると、刑法第161条の人種等に基づく平等権侵害事件は、2006年3件、2007年2件、2008年6件、2009年1件など。                                                                 具体事例としては、2008年、オデッサで発行されている『われらの任務』に「最良のユダヤ人を殺せ」という記事を掲載した編集者ヴォリン-ダニロフは、2009年1月、オデッサのプリモルスク控訴審で、刑法第161条2項違反として、18カ月の自由剥奪となった。                                                                                     2008年、オデッサ政党コミュニティの主張として反セミティズムのリーフレットを配布したウクライナ市民が特定され、刑法第161条違反の刑事手続きがとられた。                                                                      2008年3月、キロヴォラド地区では過激な集団が人種主義リーフレットを配布し、14名の関与が確認された。捜査当局の警告によりこの集団は解散した。                                                                               2009年4月、シェルカシのスキンヘッド運動の活動家が反セミティズム文書を配布したため、刑法第173条違反で罰金となった。                                                                                 2009年8月、地方新聞『世紀』が反セミティズム記事を掲載したため、刑法第161条1項違反容疑で刑事手続きが始まった。                                                                                   2009年10月、インターネット新聞に人種主義的性質の記事が配信され、オデッサの国家保安隊により、刑法第161条1項容疑で捜査が行われている。